ベンゾジアゼピン断薬への道のり

ベンゾジアゼピンの薬害や減薬・断薬のプロセスの中で思ったこと、性別役割分業意識とうつ病発症の関係について綴ります。

【向精神薬を飲んでいる方へ】家族との関係がうまくいかず悩んでいた私がやってみたこと

長い間、家族とうまくいかなくて悩んでいました。家は私にとって居心地のいい場所ではありませんでした。その原因は『向精神薬』でした。悪化した家族関係を修復したい!そこで『あいさつ』を実践することにしました。

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家族との関係がうまくいかない

結婚後、子供が産まれて、専業主婦になりました。そして病気になり、希望だった復職もできなくなりました。手探りの育児、際限のない家事、その大変さを理解しようとしない夫。

「本当は主婦なんてやりたくないのに・・」「こんなに毎日大変なのに誰もわかってくれない」

不満がたまり、口から出るのは愚痴、文句、嫌味ばかりです。夫も子どもも、要求や文句しか言いません。挙句はケンカ。毎日つらく、私にはどこにも安らげる場所がありませんでした。

 

向精神薬の怖さがやっとわかった

うつ病を発症してから20年間、様々な向精神薬を飲み続けてきました。しかし、薬を飲まなくなって1ヶ月半が経ち、今はとても気分が落ち着いています。

私はやっと自分が異常だったことに気が付きました。

薬を飲んでうつ病が良くなるどころか、際限なく薬は増え続け、挙句の果てには「双極性障害Ⅱ型」と診断されました。

常に落ち着かない精神状態。なんでもない物音や気配・言葉・態度に、悪意と敵意を感じ、いつもイライラ・ピリピリしていました。

理由のない苛立ちが心を支配し、しかも、自分ではコントロールができないので、無力感や自責感もあり、つらくてどうしようもありませんでした。

家族はもちろん、自分さえも、その原因が薬だとは思いもよりませんでした。『向精神薬』の怖さがやっとわかって本当によかった。我ながら、よく20年も生きてこれたものだと思います。

 

「あいさつ」は大事だと感じた出来事

我が家は、『あいさつ』がほとんどありませんでした。生活リズムもバラバラだし、家にいる時も、それぞれ自分の部屋にいる時間の方が多いのです。

ある休日、私がリビングにいたところ、夫が自分の部屋から出てきたと思ったら、何も言わずに出かけて行ってしまいました。目の前に家族がいるのに、「ちょっと出かけてくる」の一言もないのかと、私はとても悲しく、不愉快で、複雑な気持ちでした。

でも、そこで文句を言っても何も解決しないと思いました。責める事で他人を変える事はできないからです。

あいさつをして欲しいなら、声をかけて欲しいなら、まず自分が変わらなければ。

そうだ!これからは自分から声をかけてみよう!まずは『あいさつ』からやってみよう、と考えました。

 

「あいさつ」したら気持ちがよかった

笑顔で声を出して「あいさつ」すると、まず自分自身、気持ちがいいなと思いました。心が沈んでいる日でも、気持ちが少し上向いてくる気がします。

「あいさつ」されたら、相手も嬉しいし、もし、あいさつする相手が誰もいなくても、声を出すことで気分が良くなります。

返事をしてくれない時もありました。それでも、折れそうになる心に負けず、何度も「あいさつ」をしました。

夫が出勤する時、玄関まで出て行って「行ってらっしゃい」と言うようにしました。すると、「そう言って送り出してくれると頑張れるよ」と、嬉しそうに出かけて行くようになりました。

 

とにかく「あいさつ」だけをしっかりやる

余計な事は一切言わず、「あいさつ」だけ、しっかりやることにしました。

何かイヤな事を言われても、自分が悪いと思わず、「怒ってるな」「機嫌悪いな」程度に思って、「ごめんね」と言うことにしました。「ごめんね」がイヤなときは、「うん・・・」とか「そうだね」と言いました。

イヤな事を言われて、言い返さないと、すごく損したような、侮辱されたような気持ちがするし、言いたい事を我慢すると、後々まで辛い気持ちを引きずってしまいます。自分が責められていると感じてしまうからです。(特に『向精神薬』を飲んでいると顕著だと思います)

でも、言い返すとこじれるだけで、いい事はありませんし、怒っている時は何を言っても聞いてはもらえません。

しかし、怒ってイヤな思いをさせた相手が、何も言い返してこなかった上に、以前と同じように「あいさつ」してきたらどうでしょう?大体の人は、悪かったと思うのではないでしょうか?

 

イやな事を言われることが少なくなった

「あいさつ」を続けているうちに、イヤなことを言われることが、だんだん少なくなっていきました。飲み込んでいた不満や言い訳も、言う機会がなくなり、次第に考えなくなりました。

今は、少しずつ生きるのが楽になってきました。これからも「あいさつ」を続けていこうと思います。

 

最後に

心を病んでいる方にとって、家族との関係を悪化させる原因は『向精神薬』です。今現在、すぐには薬を手放せない方もいると思います。もちろん薬が必要な場合もあるでしょう。しかし、長期に服用すれば、悪影響しかないと、身をもって体験しました。

 

私の体験が誰かの役に立てたらと願って、これからもブログを書いていこうと思います。