ベンゾジアゼピン断薬への道のり

ベンゾジアゼピンの薬害や減薬・断薬のプロセスの中で思ったこと、性別役割分業意識とうつ病発症の関係について綴ります。

陽 信孝著『八重子のハミング』を読んで

f:id:denko1228:20161124153128j:plain

 11月8日に、NHKおはよう日本」で『八重子のハミング』という映画が紹介されました。

www.nhk.or.jp

『八重子のハミング』は、アルツハイマー病になった妻と、介護した夫の12年に及ぶ日々を「実話」を元に描いた作品です。

 

早速、図書館で本を借りて読みました。

 

日々、病気の症状が進行していく妻「八重子」の姿に戸惑いながらも、辛抱強く、優しく、愛情深く介護を続ける陽信孝(みなみ・のぶたか)氏と家族の姿に、本当に感動しました。

 

陽信孝氏は、講演活動をしています。本には詳しくは書いてありませんでしたが、アルツハイマー病とその介護についての講演会だと思います。講演会には、八重子さんを同伴していました。講演中に徘徊したり、時には歌いだしたりする姿を隠すことなく見せることで、アルツハイマー病やその介護について、多くの人達に理解を、また、同じように介護で苦しんでいる人達の勇気にもなっているのではないかと感じました。

 

本の中には、日々の「介護」という戦いについて、丁寧に描写されています。

 

私は、介護の経験はないので、本を読んで想像することしかできませんが、他人ごとではないと思いました。

 

今回、佐々部清監督が映画化されました。2017年には東京での公開も予定されているそうです。

 

yaeko-humming.jp

私は、陽氏が講演をすることによって、少しでもアルツハイマー病への理解を広めていこうという活動に、とても共感します。

そして、自分の事に置き換えて考えています。

それは、「向精神薬」による被害を社会に理解してもらうことができないかという事です。今、「向精神薬」によって、健康を害し、人生を狂わせてしまった人が大勢います。発達障害ADHD,その他様々な病名をつけて、幼い子供までが被害者です。

うつ病は、こころの風邪」と、製薬会社がキャンペーンを開始して以来、精神科への誘導と安易な投薬で、人間として当たり前の悩みを持っていただけの「普通」の人が、「精神病」になってしまう恐ろしさ・・・。

その恐ろしさを身をもって体験した私が、何かできないだろうか。

私は、これ以上精神医療による被害者を出さないために、何かできるのではないかと、『八重子のハミング』を読んで、改めて強く思いました。

 

まだまだ、いろいろな準備が必要だと思いますが、近い将来、そういう活動ができればと考えています。1人でも精神医療業界の被害に合う人が減るような社会が実現できればと思っています。